戦車

アジェヤ

概要
アジェヤはインド陸軍が1990年代初頭より運用している主力戦車。T-72のライセンス生産型である。度重なる改修によって、西側の第3世代主力戦車に匹敵する戦闘能力を獲得している。
兵装システム
アジェヤの主兵装は、ロシア製の2A46M滑腔砲である。2A46Mは48口径の125mm滑降砲で、インド陸軍では独自開発した弾芯長720mmの劣化ウラン弾芯製のAPFSDSを用いることが可能なように、自動装填装置を改良している。このAPFSDSの砲口初速はおよそ1700m/sで、2000m先の目標に対し、RHA換算で700mm近い貫徹力を発揮することができる。この他には、コンクリートトーチカなどの硬目標に用いる多目的榴弾、肉薄してくる歩兵に対して使用するキャニスター弾などが用意されている。多目的榴弾のバージョンアップモデルでは、近接信管を内蔵することでヘリコプターへの攻撃能力を獲得している。また、2A46Mはガンランチャーとしての運用が可能で、その場合は射程5km、最大飛翔速度マッハ1、装甲貫徹力700~750mmの9M119レフレークス対戦車ミサイルや、インドが「ビーシュマ」向けに開発した「ティール」対戦車ミサイルを発射する。「ティール」はタンデム弾頭を採用したことで貫通力が900~1000mmにも達している。

各種砲弾・ミサイルについては改良の計画があり、より高性能な炸薬によって高初速化したAPFSDS、信管を目標に応じて調節し、軟目標と硬目標のどちらにも対処可能とする新型多目的榴弾、軽量化によって射程を延長された対戦車ミサイルなどが計画されている。

副兵装としては、主砲の同軸に7.62×54mmR弾を使用するPKT機関銃を、砲塔上面には12.7×108mmを使用するKord機関銃を備え付けている。これらは、対肉薄歩兵への掃射と、対空用途で使用される。

アジェヤは、T-72をベースにしており、自動装填装置についてもT-72のカセトカ自動装填装置と構造の多くが共通している。ただし、アップグレードにより、インド独自の改良がなされ、T-90の2A46M-5砲が使用するのと同等の、より弾芯の長いAPFSDSが使用可能になっている。

ミサイルの誘導には、レーザービームラインディング方式が採用されており、レーザー照準装置を搭載している。
ベトロニクス
アジェヤでは、電子機器の小型化に伴ってアップグレードが行われ、各種ベトロニクスが搭載されている。

照準は砲手用ペリスコープによって行われる。これは1~10倍の倍率で拡大縮小が可能で、アクティブ・パッシブ兼用の赤外線暗視装置によって夜間戦闘能力を備えている。弾道の計算は、デジタル弾道計算機によって行われる。弾道計算の際には、レーザー測距機、風向センサー、ジャイロセンサーなどの情報が入力される。射撃管制は完全に自動化されている。また、アップグレードで高性能な照準具安定装置を搭載しており、車体が上下に揺れたり、左右に方向転換しても、砲口を目標に指向し続けることができる。これによりアジェヤは高い命中率を有しており、2000m先の移動目標に対して次弾命中率はほとんど100%とされている他、走行間射撃能力などにおいても優れるとされる。
また、砲手が照準中に車長が索敵することができるように車長用に1~10倍倍率の全周ペリスコープが用意されている。これも、アクティブ・パッシブ兼用の赤外線暗視装置を備えていて、全天候におけるハンターキラー能力を有する。

2000年より、インド陸軍のC4Iシステムである「RBCS(Regiment Battle Command System:連隊戦闘指揮システム)」のリンク用端末の搭載が進められている。このシステムは衛星測位システムと各種通信端末を利用し、陸軍の歩兵、戦車、装甲車、火砲、攻撃ヘリなどのあらゆるユニットを結び付け、自軍と敵軍の位置を1つの共通状況図上に表すことで、各ユニットの空間認識能力と連隊指揮官が正常に判断を行う能力を高め、戦闘効率を向上させる。これにより、友軍への誤射・誤爆や攻撃目標の重複の防止、戦闘中の意思疎通の高速化などが見込まれる。
車体・装甲・APS
アジェヤは、本国ロシアのT-72Bに匹敵する防御力を有している。
車体正面は240mm、砲塔正面は300mmの厚みの装甲が確保されている。初期のアジェヤではロシアから供与された装甲をそのまま使用していたものの、湾岸戦争でイラク軍が運用するT-72が西側諸国の戦車に大敗したことを受けて急遽装甲の強化が行われ、その結果、高密度合金、セラミック、耐火ゴムなどを組み合わせた強靭な複合装甲が開発された。これを装備したアジェヤでは、砲塔正面は対徹甲弾で600mm、対成形炸薬弾で700mmを超える防御力を獲得した。しかしこれでも防御力は不十分とされ、2000年よりロシア製の爆発反応装甲であるコンタークト5を搭載することとなった。これにより、砲塔正面の防御力は対徹甲弾で800mm、対成形炸薬弾で1200mmに達した。

また、ラバー製のサイドスカート、砲塔後部へのチェーン装甲の取り付けなどにより、全周での成形炸薬弾に対する防御力を向上させている。

これに加えて、アジェヤでは2000年より国産のアクティブ防護システム「チャータ」が搭載された。これは、ハードキルタイプのミサイルであり、砲塔の周囲24か所に迎撃用の飛翔体が用意される。車長によってオンオフを切り替えることが出来るレーダーを搭載しており、これによって標的を捜索する。標的を発見すると、その方向に向けて飛翔体が打ち出される。飛翔体は半径25m以内の目標を迎撃可能で、レーダーは、鳥や銃弾などと、ミサイルなどとを区別することが出来る。最大で750m/sで飛翔する物体を迎撃可能であり、インド陸軍はこれを1500m/sまで引き上げることで、APFSDSに対する迎撃能力を付与しようと考えている。
エンジン・変速機
アジェヤのエンジンは、2000年より順次、国産の1200馬力のディーゼルエンジンと新型変速機を含むパワーパックへの換装作業を実施している。アジェヤの重量はおよそ48tであり、出力重量比は25にも達する。これにより、アジェヤは非常に軽快な走りが可能である。十分に整えられた道路で走行した場合、最高で70km/h以上の速度を発揮する。パワーパック換装によってT-72の欠点である後退速度の問題も克服され、前進4段、後退2段のオートマチックトランスミッションを採用、これにより最高で時速30kmでの後退も可能になっている。
エンジンは-40度から+55度までの温度範囲で正常に動作し、また3重のエアフィルターにより99%を超える粒子を除去することが出来るため、砂漠などの砂塵の多い環境でも使用可能である。

ビーシュマ

アージュン

歩兵戦闘車

サラス

概要
サラスは1987年よりインド陸軍が運用している歩兵戦闘車。BMP-2のライセンス生産型である。インド独自の改良が行われ、数千両が現役で運用されている。
兵装システム
サラスは30mm機関砲の2A42と、対戦車ミサイルを主兵装としている。

30mm機関砲は30×165mm弾を使用する。弾種として、榴弾、曳光榴弾、粘着榴弾、曳光粘着榴弾、徹甲弾、曳光徹甲弾、徹甲焼夷弾、曳光徹甲焼夷弾などが使用可能である。使い分けとしては、榴弾が歩兵など軟目標に、粘着榴弾がコンクリートなどの硬目標に、徹甲弾と徹甲焼夷弾が装甲車両やヘリコプターなどにそれぞれ使用される。ニダール歩兵戦闘車向けに開発された新弾薬も使用可能で、劣化ウラン弾芯を使用するAPFSDSを用いれば120mmの貫徹力を発揮する。機関砲はセミオートでも発射可能で、またフルオート時の発射レートは、低レートモード(毎分200~300発)、高レートモード(毎分600~800発)から選択可能である。砲弾は燃焼ガスの排出を行う必要から、一度に射撃できる数が低レートモードで48発、高レートモードで8発に制限されている。大仰角を取ることができる30mm機関砲は、敵のヘリコプターにとって大きな脅威であり、また高い貫通力を持つ徹甲弾により敵歩兵戦闘車を撃破できる。

対戦車ミサイルとしては、当初は9M113を搭載していた。現在では、ニダール歩兵戦闘車向けに開発された国産対戦車ミサイル「ブハラ」を搭載している。「ブハラ」はセミアクティブレーザー誘導または赤外線画像シーカー誘導式の対戦車ミサイルで、重量30kg、射程8km、飛翔速度マッハ0.8、貫徹力1200mmとなっている。タンデム成形炸薬弾頭を採用したことで、爆発反応装甲やアクティブ防護システムを掻い潜ることが可能になっている。また、ソフトローンチ式を採用し、ガス圧によってミサイルを発射管から射出した後に点火する方式としたことで、バックブラストを低減している。サラスの改修型では、「ブハラ」用のグラスファイバー製連装ランチャー2基が砲塔側面に取り付けられており、対戦車戦で使用される。
ベトロニクス
サラスではアジェヤの初期型が搭載していたようなレーザー測距装置や砲安定化装置が取り付けられている。このため、機関砲の命中率はかなり良好である。また、アジェヤ同様、アクティブパッシブ兼用の赤外線暗視装置を持ち、これによって夜間でも問題なく目標を照準することができる。
2000年から行われている改修では、この暗視装置の画像安定化能力を大幅に向上させて解像度を強化している。さらには、車長用の全周ベリスコープを取り付けて索敵能力を向上させ、ハンターキラー能力をもたせている。またレーザー測距装置についても換装、「ブハラ」対戦車ミサイルの誘導にも対応する。
同時にこの改修では、インド陸軍のC4Iシステムである「RBCS(Regiment Battle Command System:連隊戦闘指揮システム)」のリンク用端末の搭載が進められている。このシステムは衛星測位システムと各種通信端末を利用し、陸軍の歩兵、戦車、装甲車、火砲、攻撃ヘリなどのあらゆるユニットを結び付け、自軍と敵軍の位置を1つの共通状況図上に表すことで、各ユニットの空間認識能力と連隊指揮官が正常に判断を行う能力を高め、戦闘効率を向上させる。これにより、友軍への誤射・誤爆や攻撃目標の重複の防止、戦闘中の意思疎通の高速化などが見込まれる。
車体・装甲・APS
サラスの車体は、浮航性を確保するために、14tと非常に軽量なものとなっていた。このため当初、車体前面は23mm機関砲の徹甲弾に、車体側面は小銃弾に耐える程度の防御力しかなく、RPG-7などの対戦車擲弾のみならず、待ち伏せしている敵重機関銃などによって側面を攻撃されることによっても内部の兵員が殺傷される恐れがあった。そこで2000年より行われている近代化改修で増加装甲の取り付けを行い、これによって側面装甲でも12.7×99mm徹甲弾に耐えうる防御力を獲得した。さらに、ミリ波レーダーによって敵対戦車ミサイルを検知し、レーザーと赤外線ジャマーとスモークチャージャーで妨害を行う「パラダ」アクティブ防護システムも搭載された。ただし、これらのシステムの搭載によって重量は18tにまで増加した。

座席配置としては、砲塔内部に砲手と車長が、車体の砲塔よりも前の部分に操縦手と分隊支援火器の射手が、後部に5人の兵員と分隊長が搭乗する。分隊支援火器の射手の座席には、機関銃の発射に対応するガンポートが用意されている。
エンジン・変速機
当初は、300馬力のエンジンを搭載し、履帯の回転によって水上を時速7kmで航行可能となっていた。しかし、大河の多いインドの地形ではやや能力不足で、加えてアップグレード型の試作車両による試験の結果、増加装甲の取り付けによって重量が18tに増加したために水上航行が不可能となったことが明らかになった。そこで、アップグレード型ではエンジン出力を500馬力に強化、さらにウォータージェットによる水上航行を可能にした。これにより、整地で時速70km、水上では時速20kmの速度で走行することが可能となった。

ニダール

兵装システム
ニダールの砲塔はロシア製のBMP-3砲塔と同一のもので、インド側が独自改修を行っている。この砲塔は各種兵装に加え、レーザー測距装置、砲手用と車長用のそれぞれのアクティブパッシブ兼用暗視装置付きペリスコープ、対空射撃用サイト、風向センサー、ジャイロ、弾道コンピューター、自動装填装置などを統合している。

主兵装は100mm低圧滑腔砲と30mm機関砲である。30mm機関砲は高い貫通力とソフトターゲットへの殺傷力を併せ持つ武装ではあるが、サラスでの運用経験から、高レート射撃時に振動と騒音が乗員にとってかなりの苦痛となること、さらにコンクリートトーチカのような強固な目標に対してはやや威力不足であることが判明した。このため、当初インド陸軍では次期主力歩兵戦闘車の主兵装は30mm機関砲のみとする予定であったものの、これが変更され、100mm低圧滑腔砲を有する砲塔システムを輸入することとなった。

100mm低圧滑腔砲からはロケット推進式の破片効果榴弾、サーモバリック弾、さらにはインド国産の「ティール-B」対戦車ミサイルなどを発射することが可能である。また、現在は新しく信管作動距離を調節可能な多目的榴弾の開発が行われている。ロケット推進式の砲弾はそれぞれおよそ4000m以上の射程を有しており、友軍に非常に強力な火力支援を提供する。「ティール-B」対戦車ミサイルは100mm砲や105mm砲からの発射に対応したミサイルで、射程は6000m、タンデムHEAT弾頭によっておよそ800mmの貫徹力を有している。従来、ミサイルは車外に設置され、発射後の再装填は車外に出て行う必要があり、敵の攻撃が飛び交う戦場では事実上再装填が不可能だった。ニダールでは100mm低圧滑腔砲からミサイルを発射可能とすることで、車内装填を可能にした。砲弾は、自動装填装置に22発搭載されるほか、車内には対戦車ミサイル8発と砲弾およそ20発が搭載可能である。

30mm機関砲はサラスと同じものを搭載している。ニダール向けに新たに30mmAPFSDSが開発されている。これは高価な弾であるため、基本的にはセミオート射撃で使用される。劣化ウランを弾芯に使用し、最大でおよそ120mmの貫徹力を有する。弾は焼夷効果を有し、敵戦車へ側面から攻撃を行って燃料タンクなどからの出火を狙う。この他には、従来の榴弾、曳光榴弾、粘着榴弾、曳光粘着榴弾、徹甲弾、曳光徹甲弾、徹甲焼夷弾、曳光徹甲焼夷弾などが使用可能である。

また、主砲同軸には7.62×54mmR弾を使用するPKT機関銃が取り付けられており、肉薄する歩兵への掃射・威嚇に用いられる。
ベトロニクス
ニダールは前述した砲塔システムのために、高度なベトロニクスを有している。

照準は、砲手用ペリスコープで、索敵は車長用ペリスコープで行われる。これはインド独自の改良によるもので、ハンターキラー能力を付与されている。これらは高解像度のアクティブパッシブ兼用の赤外線暗視装置によってニダールに高い夜間戦闘能力を付与する。目標への測距はレーザー測距装置によって行われる。このレーザー測距装置は、「ティール-B」対戦車ミサイルのセミアクティブレーザー誘導型を使用する場合には誘導装置を兼ねる。弾道の計算は、デジタル弾道計算機によって行われる。弾道計算の際には、レーザー測距機、風向センサー、ジャイロセンサーなどの情報が入力される。射撃管制は完全に自動化されている。また、高性能な照準具安定装置を搭載しており、車体が上下に揺れたり、左右に方向転換しても、砲口を目標に指向し続けることができる。
車体・装甲・APS
車体はインドのシャバルプル車両工場で生産されている。原型となったBMP-3は車体が防弾アルミ板で製造されているのに対し、ニダールでは防弾鋼板を使用して防御力を高めている。正面装甲は30mm徹甲弾の直撃に、その他の部分は全周で14.5mm徹甲弾の直撃にそれぞれ耐える。このため、重量はおよそ24tにまで増大している。
またニダールでは、BMP-3についてインド陸軍上層部が問題視した兵員室からの乗降を速やかに行うことが難しい点については、車体前部にエンジンを配置することで根本的に解決がなされている。さらに、車体前部にエンジンが配置されたことによって、車体正面を敵の対戦車ミサイルなどが貫通した場合でも、エンジンと燃料タンクが剥離した装甲の破片などを吸収し、乗員を保護する。
エンジン・変速機
ニダールのエンジンは、600馬力を発揮する国産のディーゼルエンジンである。これはV型シリンダー配置のエンジンで、144度という大角度に開いており、高さを低く抑えることが出来るようにされている。この部分については原型となったBMP-3の設計を真似ているとされる。このエンジンによって、整地で時速70kmを発揮する。また、ニダールはサラスの近代化改修型が搭載するのと同じウォータージェット推進装置によって、水上をおよそ20km/hの速度で浮上航行することが可能である。

装甲兵員輸送車

自走砲

ガーンディーヴァ

概要
ガーンデーヴァはインド陸軍が1998年より運用している自走砲。アジェヤ主力戦車の車体を流用し、その上に国産の自走砲用砲塔を搭載している。
兵装システム
主兵装は52口径152mm砲である。この砲は、インドによる国産品である。この砲システムは、多種多様な砲弾との互換性があり、特にロシア軍の152mm弾薬への対応が求められている。使用する弾薬は、以下のとおりである。

一覧

自動装填装置は電気式であり、砲弾は砲塔後部の弾倉に収納されている。自動装填装置は砲が大きな仰角を取っていても装填することが可能であるため、従来の自走砲と異なり、射撃のたびに砲を一度水平に戻して装填するという手間がなくなっている。自動装填装置は最大で48発の砲弾を収納することができる。ガーンデーヴァでは、砲弾と装薬のどちらもが機械式装填で行われる。

速やかな弾薬補給を行うため、ガーンデーヴァ向けに専用の新しい弾薬運搬車が開発されている。この弾薬運搬車は車内に96発の砲弾を収納しており、ベルトコンベアを用いてガーンデーヴァに毎分12発の給弾が可能となっている。連射速度は、10秒間に3発、1分間に8発、3分間に20発となっていて、非常に優秀である。
ベトロニクス
ガーンデーヴァは、迅速かつ正確な砲撃を連続的に投射して友軍を支援するという任務を帯びており、優れた射撃管制・データリンク能力を有している。

新規開発されたデジタル式の弾道計算コンピュータによって正確な射撃が可能である。基本的に自己位置の測定と方位角の入力は、衛星測位システムと慣性航法装置を組み合わせて行う。衛星測位システムが使用できない環境下では、従来通り、観測部隊による測量で自己位置を測定し、パノラマ眼鏡、方向盤、コリメーターを用いて方位角を入力する。優れた弾道計算コンピュータによって、10秒間に3発のレートでバースト射撃した砲弾を同時に同じ目標に着弾させる、といった、Time on Target能力を有している。

砲兵用の戦術データリンクシステムに対応しており、友軍への誤爆を防ぐとともに、攻撃すべき目標について部隊内で円滑に情報を共有することが出来る。このデータリンクシステムを用いることで、射撃指揮所の遠隔操作によって一連の砲撃を完了させることが可能である。
車体・装甲
主力戦車の車体を流用していることもあり、車体の装甲は頑強である。ガーンデーヴァの砲塔は、敵の対砲兵射撃に耐えるため、全周が14.5mm重機関銃および155mm榴弾の破片の直撃に耐える防御力を有している。このため、車体重量は48tと、主力戦車並みに膨れ上がっている(この数値は、インドのインフラで有効に運用できる装甲車両の上限とも考えられている)。乗員を防護するため、車内には装甲の内部剥離を防ぐ合成繊維製のライナーが張られている。
また、NBC防護システムを標準搭載しており、さらに中性子爆弾に対応するため装甲の一部には水素封入合金が使用されている。
エンジン・変速機
エンジンと変速機を含むパワーパックは、アジェヤ主力戦車と全く同じものを採用しており、これによって前線での整備を簡単にしている。詳細はアジェヤ主力戦車のエンジン・変速機の項を参照。

自走ロケット砲

ヴィジャヤ

概要
ヴィジャヤはインド陸軍が1994年より運用している自走ロケット砲。従来のBM-21グラートを代替する小口径多連装ロケット砲として開発された。
能力
ヴィジャヤは軽量な多連装ロケット砲であるため、山岳部隊や空挺部隊で使用される。

一般部隊向けモデルでは122mmロケットの16連装ランチャー2基を、空中投下が可能な軽量化モデルでは122mmロケットの16連装ランチャーを搭載する。ロケットの弾頭としては、破片効果榴弾、サーモバリック弾、対人/対軽装甲用クラスター弾、成形炸薬弾などが選択可能で、射程はどれもおよそ40km程度である。ロケット弾は衛星測位システムを用いることで精密に誘導され、平均で目標の5m圏内に着弾する。発射速度は120発/分で、1つのコンテナに収納された16発を8秒で撃ちきることが出来る。

ランチャーはコンテナ式となっていて、迅速な再装填を可能とする。コンテナ1つの交換にかかる時間はクレーンを用いておよそ3分程度で、全弾を撃ち切った後にも数分で再攻撃が可能である。なお、従来通り、ランチャーにロケットを1本1本差し込んで装填することも可能ではある。

射撃には、デジタル式の弾道計算コンピュータを用いる。基本的に自己位置の測定と方位角の入力は、衛星測位システムと慣性航法装置を組み合わせて行う。砲兵用の戦術データリンクシステムに対応しており、友軍への誤爆を防ぐとともに、攻撃すべき目標について部隊内で円滑に情報を共有することが出来る。このデータリンクシステムを用いることで、射撃指揮所の遠隔操作によって一連の砲撃を完了させることが可能である。

一般部隊向けモデルでは、6輪駆動のオフロードトラックが、空挺部隊向けモデルでは、4輪駆動のオフロードトラックがそれぞれシャーシに使用される。これらは通常の輸送用トラックをベースに、NBC兵器と爆風からの防護のための改造が行われている。

ピナーカ

概要
ピナーカはインド陸軍が1994年より運用している自走ロケット砲。従来のBM-21グラートを代替する多連装ロケット砲として開発された。
能力
ピナーカは主に、一般部隊に配備されていたBM-21を代替することを目的にしている。また、迅速に展開可能にすることを目的とした軽量化バージョンも存在している。

一般部隊向けモデルでは、220mmロケットの8連装ランチャー2基を、軽量化モデルでは220mmロケットの8連装ランチャーを搭載する。ロケットの弾頭としては、破片効果榴弾、サーモバリック弾、対人/対軽装甲用クラスター弾、成形炸薬弾などが選択可能で、射程はどれもおよそ60km程度である。ロケット弾は衛星測位システムを用いることで精密に誘導され、平均で目標の10m圏内に着弾する。通常使用される対人/対軽装甲用クラスター弾は、高度1000m付近で散布され、200 m×100 m程度の範囲の保護されていない兵員や軟装甲の車輌を一度に殺傷・破壊することができる。発射速度は16発/分で、1つのコンテナに収納された8発を30秒で撃ちきることが出来る。

ランチャーはコンテナ式となっていて、迅速な再装填を可能とする。コンテナ1つの交換にかかる時間はクレーンを用いておよそ3分程度で、全弾を撃ち切った後にも数分で再攻撃が可能である。なお、従来通り、ランチャーにロケットを1本1本差し込んで装填することも可能ではある。

射撃には、デジタル式の弾道計算コンピュータを用いる。基本的に自己位置の測定と方位角の入力は、衛星測位システムと慣性航法装置を組み合わせて行う。砲兵用の戦術データリンクシステムに対応しており、友軍への誤爆を防ぐとともに、攻撃すべき目標について部隊内で円滑に情報を共有することが出来る。このデータリンクシステムを用いることで、射撃指揮所の遠隔操作によって一連の砲撃を完了させることが可能である。

一般部隊向けモデルでは、8輪駆動のオフロードトラックが、軽量化モデルでは、6輪駆動のオフロードトラックがそれぞれシャーシに使用される。これらは通常の輸送用トラックをベースに、NBC兵器と爆風からの防護のための改造が行われている。

シャランガ

概要
シャランガはインド陸軍が1996年より運用している自走ロケット砲。従来のBM-30を代替するロケット砲として開発された。
能力
シャランガは、敵軍の砲兵陣地や野戦司令部、燃料や弾薬などの物資集積所、部隊集結地域の装甲目標及び非装甲目標などの高価値目標を攻撃対象とする。

シャランガは300mmロケット砲の6連装ランチャー2基を搭載している。ロケットの弾頭としては、破片効果榴弾、サーモバリック弾、対人/対軽装甲用クラスター弾、成形炸薬弾などが選択可能で、射程はどれもおよそ120km程度である。ロケット弾は衛星測位システムを用いることで精密に誘導され、平均で目標の10m圏内に着弾する。
なお現在インド軍が研究を進めている「先進300mmロケット弾」では、射程を160kmに延伸することが予定されている。

ランチャーはコンテナ式となっていて、迅速な再装填を可能とする。コンテナ1つの交換にかかる時間はクレーンを用いておよそ3分程度で、全弾を撃ち切った後にも数分で再攻撃が可能である。なお、従来通り、ランチャーにロケットを1本1本差し込んで装填することも可能ではある。

射撃には、デジタル式の弾道計算コンピュータを用いる。基本的に自己位置の測定と方位角の入力は、衛星測位システムと慣性航法装置を組み合わせて行う。砲兵用の戦術データリンクシステムに対応しており、友軍への誤爆を防ぐとともに、攻撃すべき目標について部隊内で円滑に情報を共有することが出来る。このデータリンクシステムを用いることで、射撃指揮所の遠隔操作によって一連の砲撃を完了させることが可能である。

通常システムはピナーカと同じ8輪駆動のオフロードトラックに搭載される。

地対空ミサイル

マハンタール

カヴァチ

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