短距離弾道ミサイル

アグニ-IA

概要
アグニ-IAはインド戦略軍が配備している短距離弾道ミサイル。インドの国産弾道ミサイルであり、パキスタンのイスラマバードや、中国のチベット地方を核攻撃する能力があるとされている。
能力
アグニ-IAは液体燃料ロケット推進方式を採用している。アグニ-IAのエンジンは、S-75地対空ミサイルの液体燃料ロケットエンジンをベースに開発されており、非対称ジメチルヒドラジンを燃料に、赤煙硝酸を酸化剤に用いる。燃料の注入には1時間ほどの時間を要するが、耐食性の高いタンクを使用することで注入後は90日間保管しておくことが出来る。ミサイルは発射後、80秒間ロケットエンジンを噴射、高度およそ150km周辺に上昇し、その後弾頭を切り離す。切り離された弾頭の最高速度はおよそマッハ9に達する。ミサイルは発射後10分以内に目標に着弾する。射程はおよそ500kmである。

ミサイルの発射重量は10000kgで、ペイロードは最大1000kgとされている。通常、弾頭にはTNT換算で1Mtの出力を持つ水素爆弾が搭載される。ミサイルは、慣性航法と衛星測位システムを用いて中間誘導され、終末誘導では電波地形照合を使用することとなっており、これによっておよそ25mのCEPを実現している。なお、衛星測位システムが使用できなくとも、CEPは100m以下に収まり、前述した1Mtの弾頭を持ってすれば、ミサイルサイロの破壊には十分だと考えられている。

アグニ-IB

概要
アグニ-IBはインド戦略軍が配備している短距離弾道ミサイル。アグニ-IAを固体燃料ロケットエンジン方式に変更したモデルである。
能力
アグニ-IAは、反応性と毒性の強い液体燃料を用いており、管理が難しく、また燃料を入れたまま戦闘配置に付き続けるといったことも難しかった。そこで、戦術弾道ミサイルとして開発されたダヌス-Iのロケットエンジン製造のノウハウを基に、アグニ-IAを固体燃料ロケット推進としたのがアグニIBである。

腐食性の高い燃料を使用せずに済むようになり、燃料タンクが耐食性の低いものに変更されて軽量化された他、弾体重量を抑えるため、ロケット・ボトルにアルミニウム製の金具でつなぎ合わせた合成繊維を用いている。また、燃料タンクは従来よりも大型化しており、これらの改良によって、射程は1000kmに達する。ミサイルの発射重量は14000kgで、寸法はアグニ-IAとほぼ同じであるため、移動式発射台を流用できる。

慣性航法装置は新型のレーザー・リング・ジャイロに交換され、さらに衛星測位システムに対する妨害にも強くなっている。これによって、衛星測位システム使用時のCEPは10m以下、不使用時でもCEPは50m以下に収まっている。

ペイロードも1200kgまで増大している。インド戦略軍は500kt級の水素爆弾3発をアグニ-IBの弾頭に搭載することを計画しているが、これは実現していない。

準中距離弾道ミサイル

アグニ-II

中距離弾道ミサイル

アグニ-III

大陸間弾道ミサイル

アグニIV

アグニV

アグニVI

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